約 45,021 件
https://w.atwiki.jp/chaosdrama2nd/pages/186.html
《カオスファンタズマ:邂逅編》 かつての好敵手、難敵。 未だ見ぬ強敵、猛者。 そして友の幻影、その先へ。 1層~4層戦闘曲 ★ ★ 1層ボス 坂田銀時 夜岸星奈 2層ボス ※エネミー参加可 ドラウド? 夜空乃 Ⅷ?(オット) 名も無き覚者 3層ボス ※エネミー参加可 虚空の神ヘルシアラ シルバー シエラ? ムラクモ 4層ボス ※エネミー参加可 妃菜乃? 火愚病 火竜デフェール 魔王・ヴァンパイアロード? 5層ボス 戦闘曲 PHASE 1【0 00~2 58】PHASE 2【2 58~】 《ノート》 カオスファンタズマにのみ登場。 表情に幼さを残す青年だが、その目は深淵より深い闇が映っている。 口数は少なく、ただ淡々と挑戦者を殲滅していく。 しかし、彼のボルテージが上がると別人のような興奮を見せ、誠意を持ってして挑戦者たちを迎え討つ。 全てを一瞬にして葬り去る『とっておき』があるとはエリノラの談。 カオスファンタズマへ戻る
https://w.atwiki.jp/dm-original/pages/1180.html
邂逅と代償の目録 C 水/火 (3) 呪文 ■マナゾーンに置くとき、このカードはタップして置く。 ■相手のクリーチャーまたは相手のマナゾーンのカードを1枚選んで、持ち主の手札に戻す。 フレーバーテキスト ジャイロの勝利に終わった最後の決戦。だが、ゼフィスは秘密裏にスタープラチナとの邂逅を果たしていた。 収録 巡界編第5弾 逆流世界(バック・トゥ・ザ・ギャラクシー) 作者 天照 評価・意見 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/vanguard_d/pages/57.html
【VG-D-BT02】ブースターパック第02弾 「伝説との邂逅(でんせつとのかいこう)」 ▼闘いは、さらに‘激化’する! 公式サイト詳細はこちら 収録カード 五大世紀の黎明をコピー元している為、修正予定 ヴェルリーナ・バリエンテ 砂塵の重砲 ユージン 重力の支配者 バロウマグネス ディアブロスボーイズ イーデン 柩機の神 オルフィスト 極光戦姫 アガラー・ルージュ 豪儀の天剣 オールデン 六角宝珠の女魔術師 怪雨の降霊術師 ゾルガ 樹角獣 ギュノスラ ヴェルリーナ・アルクス 忍竜 テンシャーステッド 再起の竜神王 ドラグヴェーダ 高層の曲芸師 マージョリー スチームバトラー グングヌラーム 怨恨の冥竜神 ゴルマギエルド 超速ロボ シュバルスタッド 発破怪獣 ボバルマイン 無窮の星竜帝 エルドブレアス 戦禍の騎士 フォサド ペインキラー・エンジェル 栄典の光竜神 アマルティノア 継承の乙女 ヘンドリーナ 鞭撻の乙女 イレーニア 天恵の源竜王 ブレスファボール 突貫竜 トライバッシュ 砂塵の凶弾 ランドール ドラグリッター ダッバーフ 争闘の忍鬼 フドウマル ドラグリッター アルワリス ツインバックラー・ドラゴン 幻想の奇術師 カーティス エレクトロ・スパルタン シャドウリーク・マジシャン プロトバルブ・ドラゴン リキューザルヘイト・ドラゴン 地を這いずれ、“下等生物”! グラナロート・フェアティガー 柩機の兵 キュビジア 極冷怪獣 ドラムラー 武闘竜 ゴルドーグ・ドラゴン ヴァイオレート・ドラゴン 虚ろなる月夜 ダークストレイン・ドラゴン 大蛇の魔女 ソラリア 五角閃光の女魔術師 ディヴァインシスター たるてぃーね ディヴァインシスター ふぁしあーた アイジスメア・ドラゴン 黒涙の骸竜 樹角獣 アーレイオ プラナプリベント・ドラゴン 呪われし魂は悶え蠢く 悲嘆と絶望、そして拒絶 霊体凝縮 忍竜 ハドウシュゲン 鉄刀の忍鬼 オシクニ ドラグリッター ザファル 過激竜 ヴェロキハザード 砂塵の銃撃 ナイジェル 忍妖 シガマナゴ 砂塵の双銃 バート コンダクトスパーク・ドラゴン 急行竜 スティルディロフォ 忍竜 ジャエンゴク 白光竜 パラソラース サンライト・パニッシュメント 燃え盛れ、清らかなる祈りよ セルフィッシュ・エングレイヴァー 入魂の操獣師 メーガン エミネンス・ジャーボベロス スチームアーティスト ピトハナ スチームディテクティヴ ウバリット ダイアフルドール しもんぬ ディープ・ソニッカー アンキャニィ・バーニング フリンティ・スラッシャー バイタル・リーヴァ― ハックル・ハッスル スチームスカラー マル二ガル タルタロス・ビートスクラム 盗電怪獣 ジャバッテール グラップル・エクスターナル 柩機の兵 ルーチス 電極怪獣 アダプトン ユースフル・リチャージャー 柩機の獣 フォーヴィ 柩機の竜 バルビゾンデ 柩機の獣 フルグルス 柩機の竜 エイブラート 柩機の姫 ナビレム 因果よ狂え、我が意のままに 電光防壁、緊急展開! 人知れぬ闇の中で 真相読解 コカビエル ディヴァインシスター れぴすと 寛解の太刀 ファヌエル ディヴァインシスター ぱすてりーと 四角重層の女魔術師 天風の剣士 ヴェーチェル 三角連想の女魔術師 白牙の魔女 ディスマ 発揚の騎士 エアフレド 白鳥の魔術師 タクスス 円環の女魔術師 振り下ろされし裁きの剣 ホープフル・テストード 知慮の貴公子 エドガール ハイドロリックラム・ドラゴン 暗澹巡り 怨念鎖 共謀怪人 アドマンティス 夢囓り 深淵誘い 愛執の迷い子 恨み鉈 挽歌の妖精 涙する悪意 ゴースト・チェイス 封じられし道
https://w.atwiki.jp/mayshared/pages/363.html
ラノで読む 七夕の日は、お祭りである。 年中行事の類は廃れ、一部が商業的思惑によって都合よく存続する世の中。 そうした時代には珍しいことに、双葉学園は時節のイベントをきっちり行っていた。 もちろん全員強制参加などさせられるわけでもなく、学園の本分を考えれば、その規模は慎ましい。 それでも醒徒会は、生徒たちが日頃の気晴らしをできるよう、工夫を凝らしたイベントを企画していた。単に会長がお祭り好きなだけで、何かと時節にかこつけて企画をねじ込んでいるという噂もあるが、真偽は定かでない。 梅雨も明け、今年の七夕は晴れ晴れとした天気だ。織姫と彦星も、幸せな一夜を過ごせることだろう。 こんな日和にわざわざ校内に留まるのは、忙しい教員と、一部の例外くらいのもの。 そうした暗がりを好む者の一人に、秋津宗一郎の実姉である、秋津 末那《まな》がいた。 <蛇の邂逅> 夕刻に差しかかろうとしている中、秋津 末那《まな》は誰かを探すように、あるいは土地勘を付けようとするかのように、ふらりふらりと歩いていた。 夏服ブラウスのポケットには、水性ペンと短冊が一つずつ。先ほど、七夕飾りをしていた一団に貰ったものだが、彼女は人前で願い事を書くことを避けるように、校舎内へと足を向けていた。 「……おい」 ふいに掛けられた声に、末那は眼鏡越しに視線を泳がせた。ふいの動きに、後れ毛がぱらりと落ちる。 彼女の仕草は常に芝居がかっているようにゆったりと、大仰だ。 それが本当の芝居を見破られ難くするための更なる芝居なのだということは、実の弟も知らない。彼女自身も、最早馴染みすぎて区別がついていないくらいなのだから。 声の主は彼女の背後で紫煙をくゆらせていた。 その出で立ちは奇怪だ。生々しい人体模型を抱えた、やつれたサラリーマンのような男。 彼女は少し首を傾げて、尋ねた。眼鏡が少しずり落ちる。 「どちらさまでございましょう?」 「あー、そこの保健室の主だよ。 見たところ、高等部の生徒か? ここは中等部棟なんだが、道に迷いでもしたか」 男はそう言ってから、ふぅ、と煙を吐き出す。対して末那は得心したと頷いて、口を開いた。 「保健医の方でいらっしゃるのですね。私《わたくし》は秋津末那と申します。 何分こちらに参りましてからまだ日が浅いもので、ご容赦頂ければ幸いでございます」 保健医の男は、彼女が大仰な敬語で自己紹介をする間、黙っていた。やがて確信を得たらしく、確認するように尋ねる。 「秋津……二年のあいつの姉か」 「まあ、あいつなどと仰らないで下さいませ。宗ちゃんは頑ななところもありまして、御学友の方々に随分迷惑をおかけしたと聞いております。 けれども今では、すすんで打ち解けようと、自分なりに頑張っているのですから」 ふふふ、と彼女は笑ったが、男は白けた顔で煙を吐くだけだ。 彼は、転校者通知から彼女の素性と、異能力を知っていた。その眼が裸眼では、殆ど何も視えないということも。 しかしながら彼は、かしゃり、と足元から音がしたその時まで、末那が彼の鼻先まで歩み寄ってきていて、自分が廊下の壁を背負っていることに気付けなかった。 彼が視線を向けた先には、落下した末那の眼鏡。上履きと、白い足首。 そして呟きが聞こえた。 「…どうやら……教職員の皆様は、私が何を感じ取って生きているのか、ご存知なのですね」 彼女をよく知らない者が末那《まな》を見るとき、まずその体躯に眼を奪われるだろう。 しなやか、という言葉がよく似合うその身体は、女性にはやや高すぎる背丈も相まって、威圧的ですらある。 だがその生命溢れるイメージは、彼女に備えられた一つの歪さによって、ひっくり返ってしまうだろう。 即ち、彼女の両の腕。 そこにあるべきものは、ない。 「感応能力、か」 保健医は得心したように呟く。 言葉だけではイメージの沸かない異能力も、目の当たりにすれば嫌でも理解出来るというものだ。 「……自らの魂源力を分け与えて無意識に油断させ、思考の一部をハックする。感情の動きが分かれば、相手が何を気に留め、何を見落とすかもお見通しという訳だ」 末那はその言葉を肯定も否定もせずまた、ふふふ、と笑った。 「そう、構えないで下さいませ」 別に取って食おうなどとは致しませんから、と冗談めかして言う。 「私はこのような成りですから、握手するなりといった、普通のご挨拶が出来ないのです。ですから――」 するり、と頬と頬が擦り合わされて、男の表情が硬くなる。微熱でもあるかのように、その膚は妙に暖かかった。 「こちらのお方にも、よろしいでしょうか?」 末那は男が抱えていた、生っぽい人体模型を見ながらそう尋ねる。 男はなんと答えればいいか、少し悩んだ。 だが、末那は彼が口を開くより早く、その皮無しの膚へと、頬を擦り寄せた。 そうして儀式じみた行為が終わり、彼女が再び顔を上げる。 裸眼の焦点は結ばれず、まるで遥か遠くを見ているかのようだ。 だが彼女は、別に不自由などしていないのだろう、男はそう思った。この女はきっと、眼に頼る生き物ではないのだ。 「…これから何かとご迷惑をおかけすることになるかと存じますが、どうぞ、よしなにお願い申し上げます」 秋津末那は丁寧な言葉で、七夕の邂逅を締めくくった。 前触れもなくバタバタと廊下を走る音が、終焉を告げに来た。 急速に、周囲に音が戻る。 だいぶ日が伸びていて分からなかったが、腕時計の針が夜と呼べる時間帯に差し掛かっていることに、男は気付いた。 だが今日は確か天体観測まで予定されていたので、まだまだ生徒は校庭なりに残っているだろう。 「おや」 「あ、先生」 廊下の曲がり角に、二人の女生徒が姿を見せていた。足音の主は彼女たちだ。そして、それぞれが一方と顔見知りである。なんだお前か、と保健医が呟いた。 「こんにちは、誠司さん」 「…こんにちは、末那さん。ここで何を?」 「いえ……大したことでは、ありませんよ」 何気ない会話。 しかし菅誠司の横で様子を見守る双葉五月は何故か、地雷原を目の前にした幻視を目の当たりにしていた。 それが策士《クオレンティン》が見せる、感情誘導の為の幻覚だったのかは、本人にすら分からない。 だが結果として彼女は何も言わないことを選択し、地雷原に突っ込むような事態を避けられたのだった。 どこかぎこちない両者は話題を見出しあぐねていたものの、末那が思い出したように口を開く。 「…そうでした。私、短冊の願い事を誰かに書いて頂きたかったのです」 「ああ……よかったら、私が書くけれど」 誠司はそう、普段からすればいささかへりくだるかのように申し出る。 五月にはそれがいささか意外に見えた。気を遣うというよりまるで、負い目を感じているようだったから。 が、当の秋津末那は微笑みながら首を振り、 「せっかくの御好意ですけれど、遠慮致します。 呪う相手本人に呪詛の言葉を書かせるのは、流石に心苦しいですから」 自ら地雷を踏みつけて、眼鏡も拾わず、歩き去っていった。 そのふらりふらりとした、長い後姿。 身を這い回る蛇を連想して、見送る保健医は微かに、顔をしかめていた。 蛇の邂逅・了 トップに戻る 作品投稿場所に戻る
https://w.atwiki.jp/kenkaku/pages/256.html
有り得ざる邂逅 ◆cNVX6DYRQU 人別帖を見ればわかる事だが、この御前試合には、複数の参加者が同一の名前を持っている例が幾つかある。 まあ、人別帖を見た参加者の多くはこれを重視せず、精々主催者に対する不審を募らせる程度であったが。 しかし、これらの複数ある同じ名前は書き間違いでも単なる同姓同名でもなく、間違いなく同一人物なのだ。 本来なら一つの世界に一人しか居ない筈の人物が狭い島に幾人もひしめき、時には刃を交わす。 この御前試合がまともなものではない事の一つの証左と言えるだろう。 ところで、彼等のような、俗に言う平行存在の出会いについては、ある仮説が存在する。 そうした有り得ない現象が起きるとこの世の理が乱され、宇宙全体に破滅的な波及効果が及ぶというものだ。 ただし、これはあくまでも仮説。そして、この島の現実はその仮説を真っ向から否定しているように見える。 何せ、二人の佐々木小次郎が出会い、それどころか斬り合っているのに何ら異変は起きていないのだから。 仮説は所詮仮説に過ぎなかった……これが最も合理的な考えであろう。 だが、そうだとすれば何故この御前試合には同じ名前の人物が幾人も呼ばれたのだろうか。 御前試合の参加者に相応しい者を選んだら、たまたま同名の者が混ざっていたという考えもあるだろう。 しかし、重複して参加した剣士の多くが、序盤の内に退場している事実が、この考えの説得力を失わせている。 この島に呼ばれた三人の佐々木小次郎の内、死亡した二人は宮本武蔵に敗れた、或いはこれから敗れる筈だった剣士だ。 無論、勝負は時の運であり敗れた事が剣士として劣っている事に必ずしも直結する訳ではない。 しかし、巌流島の決闘の勝敗を分けたのが、武蔵の戦術に乗せられた小次郎の未熟さである事はよく指摘されるところである。 他にも優れた剣士はいくらでもあるのに、どうしてこの二人がわざわざ呼ばれたのか。 同様の議論は、犬塚信乃についてより顕著に成り立つ。 二人の信乃の内、一人はこの島にいる他の剣客達に劣らぬ達人だが、既に死亡したもう一人は明らかに力量が不足していた。 真剣を持ちながら木刀しか持たない赤石剛次に手もなく敗れたのを手始めに、 参加者の中では未熟な腕しか持たなかった九能帯刀に圧倒され、最後は伊烏義阿の不意打ちに対応すら出来ず討たれたのだ。 この結果を見ると、死亡した佐々木小次郎や犬塚信乃の全てが公正な選考の結果として選ばれたとは考えにくい。 むしろ、「同名の剣士が複数参加している」という状況を作る事が主催の目的だったと考える方が納得できるのではないか。 先程、二人の佐々木小次郎が出会っても何も起きなかったと述べたが、それはあくまで表面上の事。 ひょっとしたら、常人には認識できない次元において、とんでもない事が起きている可能性も否定は出来ない。 もっとも、この問題についてこれ以上考えるのは無意味だという考えもあるだろう。 佐々木小次郎二名と犬塚信乃一名が死亡した以上、今後この島で同名の剣士が出会う事は有り得ないのだから。 同一存在の有り得ない出会いに如何なる効果があろうとも、今後はそれが発揮される機会はない……一見そう思える。 未熟な者が混ざっていたとは言え、彼等三人のこうも早い死自体が、或いは破滅を防がんとする世界の意志の顕れだろうか。 しかし、忘れてはならない。この御前試合の主役は剣士だが、他に欠かせぬ脇役が存在する事を。 「剣か……」 そう呟いた新免無二斎がいるのは呂氏神社の本堂。 佐々木小次郎との戦いで十手の一本を失った無二斎は、神社に目を付け、家捜しの結果、御神体らしき大剣を見付けたのだ。 神社を荒らすなど罰当たりと思う者もいるだろうが、戦国期の人間にしては合理的な無二斎は神罰など信じない。 それよりも、探し回って漸く剣を見つけた事を喜ぶべきか、それが大剣だった事に失望すべきか、無二斎は考えていた。 大剣は間合いと威力に優れるが、当理流が十手や小太刀・二刀を含む事からわかるように無二斎の得意は小振りの剣。 こんな大剣で、無二斎本来の剣技の強みを十全に発揮する事が出来るかどうか。 むしろ、重い剣を携帯する事で疲労が増し、いきなり襲撃された際の俊敏さが損なわれる分だけ損かもしれない。 そんな事を考えながらも、取り敢えず剣の柄に手を掛ける無二斎。 その剣の名は村雨。神社に祀られるのに相応しい、破邪の剣である。 「霧?」 周囲を覆う靄に気付いた東郷重位は、霧が出て来たのかと辺りを見回すが、すぐにそれを作ったのが己である事に気付く。 より正確には、犯人は重位の刀の一本。 高嶺響との死闘の中で、重位が使った刀が水気を発し、それが霧となって周囲を覆ったのだ。 そこに思い至って重位は眉をひそめる。この刀を使って闘死した瀬田宗次郎の事を思い出したのだ。 重位が持つ刀の内でも、質においてはこの水気を発する刀がすば抜けている。 加えて、剣に付着した血や脂を刃から発する水が洗い流してくれるのは便利だし、火攻めなどを受けた際には助けとなろう。 しかし、良い事ばかりではない。現に瀬田宗次郎は剣から発した水気の為に手元が狂い、重位に敗れたのだから。 剣に頼り過ぎる者は剣の為に滅ぶのかもしれぬ。 雲燿の剣を解禁した今、下手に名剣にこだわって足をすくわれるよりも、質は並でも余計な仕掛けのない刀を使うべきか。 そんな事を考えながら、腰に差した刀の柄にそっと触れる重位。 その剣の名は村雨。鎌倉公方家に代々伝わる重宝である。 「何という事を……」 それを見付けた伊藤一刀斎の口から、思わず呻き声が洩れる。 ここは伊庭寺へと向かう街道脇の水田にある畦道。 街道や村の中を通って、また近藤のような者に出会ってはたまらないと、一刀斎は田の中を通って北へと向かっていたのだ。 そして一刀斎はこれを見付けた。無惨にも頭に刀を突き立てられた道祖神を。 刺されている刀はなかなかの上物。剣士がこれ程の刀をむざむざ捨てるとは思えぬから、これは試合の主催者の仕業だろう。 そう言えば、白洲の男は得物を自分で探せと言っていた。 あれはつまり、島内にあらかじめ得物が用意されているという事を含意し、これがその一本という事だろうか。 それにしても、剣をわざわざこんな形で置いておくとは、どうも主催者は神仏に含む所があるらしい。 もっとも、主催は神仏に興味などなく、単に剣を目立たせて見付けやすくしただけという可能性も皆無ではないが。 街道から外れた位置と夜の暗さの為、今までは発見されずに来たが、高い位置で刃が剥き出しにされたこの刀は目立つ。 もう少しして日が昇れば、光が刀身に反射され、名刀を求める参加者を引き寄せる恰好の目印となったであろう。 無論、一刀斎は、支給された太刀を自ら捨てたくらいで、剣が欲しいなどとは全く思っていない。 とはいえ、道祖神をこんな有様で放置しておく訳にもいくまいと、一刀斎は剣に手を掛けて引き抜く。 主催者の涜神の道具として使われたこの刀もまた、号を村雨といった。 「村雨」を手にした途端、「彼」は間近に二つの気配を感じる。 気配は茫洋としていたが、その主が己に劣らぬ熟練の剣客である事が直感的にわかった。 そして「彼」は、反射的に「村雨」を構えると、必殺の一撃を繰り出す。 新免無二斎のゆったりとした動きでありながら測り知れない強さと大きさを内に秘めた流水の剣が、 東郷重位の光としか形容しようがない……もしかしたら光さえも超えているかもしれない超神速の雲燿の剣が、 伊藤一刀斎の一切の雑念がなくそれ故に何者にも防ぐ事ができない無想の剣が、同時に打ち込まれ、交錯する。 一撃を放った無二斎が我に返ると、そこは元の神社の中。人の気配など何処にも感じられなかった。 古来、聖域における神秘体験を通して剣術の奥義を悟ったと称する剣客は枚挙に暇がない。 しかし、合理的な無二斎はそのようなものは一切信じず、全て幻覚か流派に箔を付ける為の作り話と切り捨てている。 自分自身が奇妙な体験をした今回もその考えが揺らぐ事はなく、気配を感じたのは己の錯覚とあっさり断じた。 それでも今の出来事に収穫がなかった訳ではない。 大きさから敬遠していた神体の剣だが、実際に振ってみると、思いのほか使い勝手が良かったのだ。 神社に祭られてはいたが、本来は拝むのではなく実戦で使用する為の剣だったのだろうか。 何にしろ意外と良い拾い物だったと、無二斎は村雨を抱え、当初の予定通り、南へ、城下へと向かうのだった。 夢の中で師に諭され、剣法封印を自ら解いたばかりの重位。当然、今の一瞬の光景をただの錯覚とは考えなかった。 重位の認識では、これもまた師の導きか、それとも神の啓示か、とにかくあの気配は島内にいる剣客の誰かの気配。 善吉なり神仏なりがその気配をここで感じさせた意味は、この島には重位に劣らぬ剣客がいるのだという警告。 あの時、二つの気配が放った一撃は、重位の雲燿の太刀にすら劣らぬ凄まじい奥義、と見えた。 あれ程の剣客が相手では、示現流の奥義を尽くそうとも勝利は約束されず、少しでも質の良い剣を使うべきだろう。 名刀を持ちながらその為に敗れた少年を忘れた訳ではないが、あれは要は少年が天に見放された為に起きた事。 ならば、天が重位を見放そうとしても力尽くで捕まえておけるだけの強い意思さえあれば問題ない訳だ。 その結論に達した重位は、村雨を鞘に戻すと、武田赤音が向かったと思しき西方に向けて、真っ直ぐ歩き続けるのだった。 一刀斎は、かつて鶴岡八幡宮に参篭し、不意に感じた気配を斬る事によって無想剣に開眼した経験を持つ。 あの時の気配が果たして八幡神の啓示だったのか、それとも自身の心が見せた幻覚なのか、一刀斎にはわからない。 しかし、そこで得た無想剣の奥義は本物であり、一刀斎にとっては気配の正体よりもそちらの方が重要だ。 今回も同様、一刀斎にとって気配の正体は瑣末な問題に過ぎず、今の出来事でより重大な事実に気付いていた。 それは、刀を持った状態で剣客と出会えば、今の一刀斎はその者を斬ってしまうという事である。 再び剣を捨ててしまえば、他者を斬る心配は無いだろう。だが、それは「斬らない」のではなく単に「斬れない」だけだ。 ただ人を殺めぬ事だけを考えるのならそれでも良いが、一刀斎の目的は剣法を封印する事により悟りを開く事。 太刀を捨てる事で、物理的に剣を振るう事を不可能にするだけではとても剣法封印とは言えまい。 この鞘すらない抜き身の剣を持ちながら、如何なる状況でも決してそれを使わない……それでこそ真の剣法封印。 そこまでやってこそ、剣の無明を晴らし悟りを開く道が見えて来よう。 心を決めると、一刀斎は剣を持ったまま、北の伊庭寺に向けて歩き出す。 三者三様に納得し、それぞれの目標に向けて歩き出す剣豪達。 それにしても、島内の離れた場所にいるこの三人が邂逅したように見えたあの一瞬は何だったのだろう。 ただの錯覚か、同じ名を持つ剣が共振したのか、或いは島内に巣食う何者かの意志か…… 言える事は一つ、仮に、同じ名を持つ複数の者が出会う状況を作ろうとしている者がいるのなら、 この御前試合の場では、人よりも剣を媒介とする方がずっと確実だという事である。 凄まじい技量を持つ達人がいくらでもいるこの島では、彼等三人のような大剣豪ですら、いつまで生き残れるかは計り難い。 しかし、もし彼等が討たれるような事があっても、優れた剣である村雨は、殺害者によって使い続けられるだろう。 故に、いずれ三本の村雨が一堂に会する時が来る可能性は、それなりに高いと言える。 その時、何かが起きるのか、何が起きるのか……。何処かで女の哄笑が響いた気がした。 【ろノ肆 呂氏神社/一日目/早朝】 【新免無二斎@史実】 【状態】健康 【装備】十手@史実、村雨@里見☆八犬伝 【所持品】支給品一式 【思考】:兵法勝負に勝つ 一:城下に向かう 二:もう少し小さな刀が欲しい 三:陶器師はいずれ斃す 【へノ陸 水田/一日目/早朝】 【東郷重位@史実】 【状態】:健康、『満』の心 【装備】:打刀、村雨丸@八犬伝、居合い刀(銘は不明) 【所持品】:支給品一式×2 【思考】:この兵法勝負で優勝し、薩摩の武威を示す 1:次の相手を斬る。 2:薩摩の剣を盗んだ不遜極まる少年(武田赤音)を殺害する。 3:殺害前に何処の流派の何者かを是非確かめておきたい。 【ほノ陸 水田/一日目/早朝】 【伊藤一刀斎@史実】 【状態】:健康 【装備】:村雨@史実(鞘なし) 【所持品】:支給品一式 【思考】 :もう剣は振るわない。悟りを開くべく修行する 一:刀を決して使わない 二:伊庭寺に向かう 三:挑まれれば逃げる 【備考】 ※一刀流の太刀筋は封印しました ※村雨@史実:江戸時代の刀工津田越前守助広作の刀。八犬伝に登場する村雨との直接的な関係はない(多分) 時系列順で読む 前話 迷いの剣 次話 偸盗/藪の中 投下順で読む 前話 迷いの剣 次話 日の出 昔飛衛と言う者あり 伊藤一刀斎 名刀の鞘 名刀妖刀紙一重 新免無二斎 悪夢の終わり 夢十夜――第二夜『喪神/金の龍』―― 東郷重位 すれ違い続ける剣士達
https://w.atwiki.jp/ygogamebook/pages/14.html
ニンギルスはイヴ、アウラム、イムドゥークを集めるとお互いの装備を確認する。 ニンギルス「さて、準備はできたか?」 アウラム「もちろん、僕の方は準備万端さ!」 イヴ「私も準備できるわ兄さん!」 イムドゥーク「きゃうん!」 ニンギルスは一つ咳払いをすると ニンギルス「今回の探索も、モンスターとの戦闘が予想される。 そこで、改めて知識を問おうと思う。 これが出来なければ、この村から出ることは許されない!」 →星遺物との邂逅4
https://w.atwiki.jp/kerberos-saga/pages/33.html
第6部 スターリングラード編 第1話 「邂逅」 2007年1月11日 概要 ついにスターリングラードに到着したマキ達は、装甲猟兵をさがし戦時のスターリングラードを歩きまわった。 最前線に向かうマキ達に狙撃の銃声が響き渡る。 4号の最新型 1942年9月 赤軍の三個方面軍 パウルス ジューコフ ヴァシレフスキー ティモシエンコ攻勢 バルヴェンコヴォ突出部 クライスト 三個狙撃軍と一個戦車軍 ブラウ デパート モスクワ攻略 「リストの側面を」 カフカス攻略 ドン川を左側面にしておけば グリエフ アストラハン急襲作戦 擲弾 ソ連赤軍の編成について補足 4号の最新型 四号戦車H型 四号戦車の派生型としては最多の生産数を誇る。 48口径75mm砲を搭載し、装甲の強化や新型変速機の採用など改良が加えられている。 また車台や砲塔の側面には薄い増加装甲板(シュルツェン)を備えている。 ただしH型が戦場に投入されたのは1943年春からなので、43口径75mm砲を搭載したG型にシュルツェンを装着したタイプかもしれない。 1942年9月 史実ではドイツ軍はスターリングラードを制圧中である。 10月まで戦車同士の激戦が続き、11月にはソ連のスターリングラード包囲戦が始まる。 そういった時期である。 赤軍の三個方面軍 北から南西戦線、ドン戦線、新設されたスターリングラード戦線の三つである。 パウルス フリードリヒ・ヴィルヘルム・エルンスト・フォン・パウルス ドイツ陸軍元帥。 バルバロッサ当初は第6軍の参謀長で、1942年当時には第6軍司令官。 史実では第6軍の降伏直前に元帥に叙せられたが、その直後に赤軍の捕虜となった。 一時は陸軍参謀総長候補に挙げられるほどの秀才だったが、野戦指揮官としては優柔不断な性格だったといわれている。 ジューコフ ゲオルギー・ジューコフ ソビエト連邦の軍人、政治家。 第二次世界大戦期を通じてソ連で最も活躍した軍人の一人 独ソ戦開戦時には赤軍参謀総長 1942年9月現在は赤軍最高司令官代理としてスターリングラード防衛の総指揮を担当していた。 なおジューコフは1939年のノモンハン事件(ハルハ川戦争)で赤軍の指揮をとり日本の関東軍に大損害を与えたが、この世界で同事件が発生したかどうかは不明。 ヴァシレフスキー アレクサンドル・ヴァシレフスキー ソ連軍司令官。ソ連邦元帥。 作中の時は参謀総長 ティモシエンコ攻勢 第二次ハリコフ攻防戦 ドイツ南方軍集団のブラウ作戦発動、進撃開始の前にソ連赤軍のハリコフ周辺への攻撃があった。 ドイツ軍を包囲しようとしたが、装備・熟練度とも前年の痛手から立ち直っていない赤軍は攻撃に失敗、逆にドイツ軍に包囲され、貴重な戦車戦力を多数失った。 作戦立案者のティモシェンコはこの時点では南西戦線司令官で、1942年9月現在は新設のスターリングラード戦線司令官 バルヴェンコヴォ突出部 バルヴェンコヴォはハリコフ南方にある小村で、1942年春にはここを中心に西に大きく飛び出した突出部が形成されていた。 赤軍はここを発起点として西方に向けて攻勢をかけ、ハリコフ東方の友軍と呼応してハリコフ奪回を図ろうとした。 これが上記の「ティモシエンコ攻勢」である。 一方ドイツ軍南方軍集団も同時期に突出部に対し南北から攻撃をかけ、ここに集中した赤軍部隊を包囲撃滅する作戦「フレデリクス」を計画していた。 戦闘は赤軍が機先を制する形で始まり当初ドイツ軍は苦境に立たされたが、突出部北部の部隊がハリコフ防衛に集中する間に南側の部隊が突出部の切断と赤軍の殲滅に成功。 ティモシエンコ攻勢は赤軍の敗北で終わることとなった。 クライスト 第1装甲軍司令官エヴァルト・フォン・クライスト上級大将。 ドイツの名門クライスト一族の一人で、第二次大戦を通して西部・東部両戦線で戦っている。 第二次ハリコフ戦では第1装甲軍を基幹として臨時編成されたクライスト集団軍を指揮し、バルヴェンコヴォ突出部の包囲作戦を行った。 三個狙撃軍と一個戦車軍 この時包囲殲滅されたのはソ連第6軍、第9、第57軍、ポプキン集団(戦車軍に相当) ブラウ ブラウ(青)作戦 独ソ戦を短期に終わらせることに失敗し、国内の石油事情が格段に悪くなったドイツ軍はソ連南部への攻勢を決定した。 南方軍集団により、長期戦に備えるためにとコーカサス油田地帯を確保を目的とした。 作戦内の補給線後方の防御拠点確保の為のスターリングラード制圧が、スターリングラード攻防戦へと繋がっていく。 ドン川を越えてバクーを目指す南翼のA軍集団(約100万人)と、A軍集団の側面を守りつつドン川沿いを制圧してスターリングラードを目指す北翼のB軍集団(約30万人)に分かれて、1942年6月28日一斉に進軍を開始した。 ただし作中では南方軍集団は存在しているので、この分割はなされなかった可能性がある。 デパート スターリングラードの南部市街には百貨店(ウニヴェルマグ)が存在し、激しい争奪戦の舞台となった。 この百貨店は映画「スターリングラード」にも登場する。 史実では1942年9月末には南部市街の制圧はほぼ終了しているので、マキたちがスターリングラードに入ったのはそれ以降ということになる。 モスクワ攻略 1941年10月2日より行われたドイツ軍によるモスクワへの攻略戦。 例年よりも早く冬が到来しドイツ軍の進撃は完全に停止、ソ連軍が反撃に転ずる。 ドイツ軍の戦闘車両や火器は寒冷のため使用不能に陥った。 12月5日、モスクワ攻略の失敗が明白となり、作戦は失敗に終わった。 「リストの側面を」 ヴィルヘルム・リスト元帥の指揮していたのはA軍集団だが、作中では南方軍集団は分割されていないようである。 独立した編成単位である軍集団(Heeresgruppe)ではなく、南方軍集団の指揮下で臨時の編成である集団軍(Armeegruppe)として行動しているのかもしれない。 カフカス攻略 史実ではブラウ作戦においてA軍集団はカフカス山脈北方を占領して油田地帯を押さえ、その後山脈を越えてグルジアにまでいたる予定だった。 実際には赤軍の抵抗とスターリングラードでの事態の急変でカフカス越えは実現せず、一部の山岳兵部隊が最高峰のエリブルズ山に登頂するにとどまった。 ドン川を左側面にしておけば アゾフ海に注ぐドン川はスターリングラード西方で大きくコの字型を描く形で屈曲し、カスピ海に注ぐヴォルガ川に接近していた。 両河川ともに橋を持たない大河であり、守る側にとっては自然の防壁として機能した。 マキがここで言っているのは第6軍はスターリングラード攻略に集中すべきではなく、この自然の防御線であるドン川に沿って展開させ、本来の目的であったカフカス攻略部隊の側面防御に専心させるべきであったということである。 グリエフ カスピ海北岸の港湾都市。 現在はカザフスタン共和国に属している。 アストラハン急襲作戦 第4装甲軍が研究していた「青鷺(ヘロン)作戦」のこと。 計画では、スターリングラードを8月に早期占領後、2個装甲師団と1個自動車化歩兵師団からなる快速部隊でカスピ海沿岸の都市アストラハンに進出し、バクーへの陸上交通を断ち後方の安全を確保した上で、バクーを攻略する予定だった。 擲弾 小銃の先端に差込み専用の空包によって撃ち出される小型の榴弾。 威力は手榴弾程度だが、より遠くに飛ばすことができ射手が敵に身をさらさずにすむという利点がある。 カンプピストルという信号銃から発射するタイプもあった。 ソ連赤軍の編成について補足 赤軍の編成単位は上から戦線→軍→(軍団)→師団となる。 ドイツ軍に比べて赤軍の師団兵員数は一万人前後と小規模なため、ソ連軍の戦線はドイツの軍、軍は軍団に相当する。 そのためかソ連赤軍の編成では軍が直接師団を指揮し、軍団が置かれない場合が大部分だった。 戦線には担当する作戦地域名(スターリングラード、南西部など)がつけられている。 独ソ戦初期には戦車師団が存在したが、独ソ戦初期に拙劣な作戦で壊滅的な損害を出し、また通信機器の不足から運用に問題があったため解体されより小規模の戦車旅団(おおむねドイツ軍の装甲連隊に相当)に再編成された。 さらに戦車旅団と自動車化された狙撃兵旅団からなる戦車軍団が編成されたが、これはドイツ軍の装甲師団に相当する部隊で通常の「軍団」とは異なる。 また伝統的に火力を重視する赤軍は砲兵師団、独立砲兵旅団といった大規模な砲兵部隊を数多く編成し、強力な火力支援を行っている。 戦争後半には戦車部隊を中核とした戦車軍が編成された。 またソ連軍独自の編成単位として突撃軍と親衛軍がある。 突撃軍は通常の軍に装甲部隊などを配備したもので、攻勢時の先鋒を務め戦線の突破を主任務とする。 「親衛」は功績を挙げた部隊に与えられた名誉称号で、独立した組織であったドイツの親衛隊とは性格が異なる。 どちらも通常の部隊に比べて給与・糧食・武器弾薬の配給は優遇されており、攻勢時の主役となるエリート部隊とされていた。
https://w.atwiki.jp/taigagaga/pages/413.html
日常における邂逅 (今日も平和なホルムの町(2)) PC チェルシー (出演:ムギ) オベリスクのある広場を抜けて、歩きなれた道をてくてくと歩いていく。 もっとも目的地はひばり亭じゃない。向かうのは新興住宅街。家族と私の家があるところ。 抱えているのもいつもの道具袋じゃなくて、バスケットといっぱいにつめられた野菜や果物。 久しぶりに昼にもお母さんが家に居て家の手伝いを頼まれたから、今日は一日冒険者をお休みする予定だ。 このお使いが終わったら、普通の女の子がいつもしているようにお母さんの家事を手伝って料理や裁縫を習うんだろう。 そう、冒険者である「私」をお休みすることは、決してやらなければならない事 ─ 仕事がなくなることと同義じゃない。 ただのホルムの町の子どもである「私」だって忙しい。どっちも中途半端な今でさえ。 せっかく買ったものが落ちないようにゆっくりゆっくり歩いていると、遠くで何かが高速で動いているのが見えた。 なんだろう。何か動物が街の中に入ってきてしまったんだろうか。 関わるべきか早く家に帰ってバスケットを置いてくることを優先すべきか私が逡巡している間にも その何かはこちらに向かってくる。 進行方向に居る人がさーっと退いていくのが少し面白い。 ……いや、のんびりとそんなことを思っている場合じゃなかった。このままだと直撃コース。 慌てて避けようと体を動かしたのと、それが少し手前で急停止したのはほとんど同時。 バスケットが大きく揺れる。慌てておさえようとするけれど間に合わない。 弾みで2つ3つと籠から落ちた丸い果物が転がっていく。(守れなかった……) 「おおっと! 大丈夫か?」 駄目になってしまった果物から視線を上げて現れたそれを見ると目の前には一台の台車があった。 そして見事なドリフトを決めたその台車を置いて果物を拾い上げたその人は、私も良く知っている人。 「うん? なんだチェルさんか久しぶりだな~。怪我は無いか?」 ああ、この人ならしょうがない。果物を受け取って苦笑いで返す。 「当たらなかったのでセーフです。こんにちは、ムギさん」 「チェルシーはここで何してるんだ?」 「私はただのお使いですよー。ムギさんこそ、それどうしたんですか?」 現れたときから気になっていたことを聞いてみると、待ち構えてようにムギさんは意気揚々と自分の計画を話し出す。 なるほど。女の子と仲良くなりたいから人力車を始めたと。相変わらず凄い発想だ。 はたして計画通りに事は進むのだろうか。いや、普通に考えればそんな上手くいかないと思うんだけど……。 しかし目を期待に輝かせたムギさんにそんな予想を口にする勇気の無い私は、 曖昧に笑って先ほど驚かされた仕返しをするにとどめておくことにする。 「魔筋…えっと、力強さをアピールするのは良いんですけど、スピードはもうちょっと落としたほうが良いと思うんです」 「そうだな~。うむ危険なのはよくない」 「それもそうなんですけど……。話を聞く限り、ムギさん結局お客さんと話せてないじゃないですかっ」 「ぐはっ」 ムギさんの大きな体が小さく縮こまるのが見えた。 それにしてもムギさんは本当に面白いことをおもいつく。 動機は不純だし肝心の計画だっていきあたりばったりなのは十分伺えるんだけど、 不思議と聞いていていやな気持ちにはならない。 それは、悪気なんて全然なくって純粋にやっているのがわかるし、 しょうがないなあって笑って許せてしまう彼の雰囲気─ 一種の才能ともいえる─があるからだし、 何よりムギさんが楽しそうに何かをやらかしている方が私も楽しいからなんだろう。 「よし、今から俺は安全運転だ! そして女の子と話すのだ!」 そうこう考えている間にも、ムギさんはフォローなしに光の速さで立ち直って熱意を取り戻したらしい。 私のほうもこれ以上引き止める理由は無い。ムギさんの一応の仕事の邪魔をするわけにもいかないから。 けれど、台車へ戻ろうとするムギさんと、このままただ別れてしまうのは何故だか少しだけもったいないような気がした。 「待ってください!」 こちらに背を向けたムギさんを反射的に呼び止めてしまう。 再度振り向いて止まった彼へかけるべき次の言葉を必死で探す。 ええっと……、そうだ。ひらめいた。 「あの、これ差し入れます」 無事だった果物の中から真っ赤に熟れた林檎を1つ探り当て、ムギさんの目の前に差し出した。 そう、これは私の、ささやかなおもいつき。 「流石のムギさんでも1日中走ったら疲れちゃうと思いますし良かったら食べてください」 「お~ありがたい。でもいいのか? 家に買って帰るんだろ?」 「大丈夫です。沢山あるので、おすそ分けみたいな感じです。これから頑張るんですよね?」 そう言って笑いかければムギさんも嬉しそうに笑って、後で食べるよといいながら受け取ってくれる。 お礼に送っていこうかとも言われたけれど、家はすぐそこだったし残りの野菜を守りきる自信も無かったから辞退して、 ムギさんが台車と共に去っていくのを見送ることにした。 ムギさんが持ち手をあげて動かすと、ギィと軋むような音をたて地面にめり込んでいた車輪がゆっくりと動き出す。 台車は来たときよりも幾分か遅いスピードで、けれどすぐに曲がり角へと消えていった。 ─ そういえば、お客さんを乗せているようなことを言っていたけど誰だったんだろう。 随分長いこと話し込んでいたのに何も言わなかったのは何か立て込んでいたのかな。 これはまたムギさんとその周りで一騒動あるのかな。おこらないわけもないだろうな。 こちら側からそれをうかがい知るのはとても難しそうだったけれど、広場の方角を見、彼らの行方に少し思いを馳せてみる。
https://w.atwiki.jp/dgbcs/pages/147.html
邂逅 -一千八- 「じー…………」 驚いて振り返ると、金髪ロングストレートで魔女装備の可憐な幼女が私をガン見していた。 一千八先生だ。……そう、『先生』なのだ。でも中等部の人より全然子どもに見える。 「いやー、わからないのう」 話すとおばあちゃんっぽい喋り方なので、かろうじて年相応さを見て取れる。 イリーナいわく、千年魔女やってるらしいけど。千歳らしさってなんだろう。 死者蘇生や悪魔召喚といった科学では説明できないことも軽々とやってのけるので、そう簡単には反抗できないらしい。 「カグメ。君は、ロリなのか?」 しらない! 了
https://w.atwiki.jp/nikuq-niuniu/pages/1560.html
双竜の邂逅 依頼主 :アルベリク(クルザス中央高地 X25-Y28) 受注条件:竜騎士レベル45~ 概要 :アルベリクは、冒険者を探していたようだ。 アルベリク 「待っていた。 エスティニアンから報せがあった。 君と一緒に、「巨石の丘」まで来てほしいという。 エスティニアンが何を考えているのかはわからん。 だが・・・・・・行かねばなるまい。 エスティニアンに会い、奴の思惑を確かめなければ。」 指定地点でエスティニアンを待つ エスティニアン 「久しぶりだな。」 アルベリク 「エスティニアン、「竜の眼」をイシュガルドへ戻せ。 異変に気づいたドラゴン族どもが、目覚め始めている。 邪竜まで目覚めれば、20年前と同じことが起こるぞ。」 エスティニアン 「・・・・・・もう、遅い。 ニーズヘッグは、すでに目覚めてしまった・・・・・・。」 アルベリク 「・・・・・・なに!? どういうことだ!?」 エスティニアン 「聞け、アルベリク。 ニーズヘッグが目覚めたのは、 「竜の眼」が持ち出されたからではない。 俺は、ニーズヘッグの目覚めを予感していた。 俺の中の「竜の力」が告げたんだ。 間もなく目覚める邪竜より皇都を守れ、と。 邪竜が20年前に負った傷は、深い憎悪として刻まれた。 次に目覚めた時・・・・・・ 邪竜は、真っ先に眼の置かれるイシュガルドを襲うだろう。 ならば・・・・・・。 「竜の眼」をイシュガルドから引き離せば、 皇都に暮らす民が犠牲となることはないはずだ。」 アルベリク 「・・・・・・囮になったというのか? いや・・・・・・お前は、故郷「ファーンデール」の仇を・・・・・・!?」 エスティニアン 「俺にとっては同じことだ。 ニーズヘッグに滅ぼされた、家族、友、故郷・・・・・・。 すべての仇を討つために、俺は竜騎士になった。 邪竜を一時的に退けたところで、 次に目覚めた時には、また必ずやイシュガルドを襲う。 怒りを強め、イシュガルドを憎み、滅ぼしに来る。 ならば俺は、この命に代えても ニーズヘッグの息の根を止めねばならない。 フン・・・・・・「竜の眼」も気まぐれなものだな。 同じ時代に「蒼の竜騎士」を、ふたりも生むとは・・・・・・。 まるで、自らを滅ぼしてくれと言わんばかり。 冒険者、お前の力が必要だ。 邪竜を討つために、「竜の力」を貸してくれ。 蒼の竜騎士が、ふたりといた時代はない・・・・・・ 邪竜を倒すには、またとない好機なのだ。 力を貸してくれるのなら、急ぎ、 「蒼の竜騎士」に代々伝わる奥義の伝授を受けよ。 だが、そのためには4つの「竜騎士の甲冑」が必要・・・・・・。 俺が纏うこの甲冑は、ドラゴンの生き血を使って作られ、 「蒼の竜騎士」の身に宿る「竜の力」を高める。 この「甲冑」の助けなしには、奥義は修得できんのだ。 ただし、「甲冑」を手に入れるには、 相応の試練を乗り越えなければならんがな・・・・・・。 詳しい話は、帰ってから、 じっくりと「アルベリク」に聞くことだな。 ・・・・・・時は一刻を争うぞ。」 アルベリク 「待て、エスティニアン、お前は・・・・・・。」 エスティニアン 「心配は要らない。 お前の準備が整うまで、時間をかせぐ。 ・・・・・・待っているぞ。」 アルベリクと話す アルベリク 「エスティニアン、お前は・・・・・・。 ・・・・・・ああ、すまない。 少し考え事をしていた。 エスティニアンは、奥義を修得せよと言った。 言われるまでもない・・・・・・もとより私は君に「甲冑」を授け、 奥義を伝授するつもりだったのだよ。 だが、「竜騎士の甲冑」は、ただの防具などではない。 ドラゴンの生き血に漬けて、鍛え上げたミスリルにより、 作られた代物だからな。 試練によって、その槍に誓う正義が証明された時、 「竜騎士の証」と共鳴し、甲冑の封印が解かれるのだ。 ゆえに、君には各地で試練を受けてもらう。 試練を乗り越えることで、「竜騎士の証」を輝かせ、 監督する神殿騎士より、「竜騎士の甲冑」を授かるがいい。 試練の地は「悪鬼の胃袋」。 かの地に神殿騎士「ブルスモン」を手配しておく。 詳細については、その者に尋ねてくれ。」 ブルスモンと話して試練の魔物を討伐 ブルスモン 「冒険者の分際で、「竜騎士の甲冑」が欲しいそうだな。 果たして君に、その資格があるか試させてもらおう。 さあ、現れる魔物を、その槍で倒すのだ!」 ブルスモンから竜騎士の甲冑を入手 ブルスモン 「見事・・・・・・槍に誓った君の正義が証明された。 「竜騎士の甲冑」の封印も解けたぞ。 さあ、受け取るがいい。 次なる試練の地は、この先だ。 奥へと進み、神殿騎士「ウスティエヌ」に、 試練に挑む旨を申し出よ。」 ウスティエヌと話して試練の魔物を討伐 ウスティエヌ 「よそ者が、「竜騎士の甲冑」を入手しようなどと・・・・・・ 我らを納得させる実力を見せられるかな? この魔物を討伐するのだ!」 ウスティエヌから竜騎士の甲冑を入手 ウスティエヌ 「「竜の眼」に選ばれたのは、伊達ではないようだ。 お前の槍に誓った正義に呼応して封印が解けた、 この「竜騎士の甲冑」を受け取れ。 だが、次はどうかな・・・・・・? さらに奥へと進み、神殿騎士「ブルスモン」に、 次なる試練へ挑むと申し出よ。」 もう一度ブルスモンと話して試練の魔物を討伐 ブルスモン 「やはり、ここまで来たか。 だが、次なる試練は、今まで以上に困難で危険だ。 心して、かかるがいい!」 ブルスモンから竜騎士の甲冑を入手 ブルスモン 「甲冑の封印は解けた、さあ、これを受け取るがいい。 試練の地で得られる「竜騎士の甲冑」は、これですべてだ。 残る「竜騎士の甲冑」については、アドネール占星台にいる 「アルベリク」から説明を受けよ。 ニーズへッグの討伐・・・・・・頼んだぞ。」 アルベリクと話す アルベリク 「エスティニアンが指示した4つの「竜騎士の甲冑」・・・・・・ その4つ目を得るためには、ある墓に見守られながら、 試練を乗り越える必要がある。 試練の地は、スチールヴィジルの北西。 かの地にて、この「竜の魔笛」を吹き、 試練の魔物を呼び寄せるのだ。 この魔物を討伐し、「ドラゴン眷属の頭骨」を手に入れ、 私のところまで持ち帰るのだ。」 アルベリクに竜の魔笛、ドラゴン眷属の頭骨を渡す アルベリク 「最後の試練を乗り越え、 「ドラゴン眷属の頭骨」を持ち帰れたら、 残る「竜騎士の甲冑」を手渡そう。」 (竜の魔笛とドラゴン眷属の頭骨を渡す) アルベリク 「見事に「竜騎士の証」が輝いているな。 ・・・・・・冒険者でありながら、「竜騎士の甲冑」を まとうにふさわしい存在であることが証明された。 さあ、残る「竜騎士の甲冑」を授けよう。 これで、君が奥義を修得する準備が整ったが・・・・・・ 今一度、君に確認したい。 君は・・・・・・邪竜ニーズヘッグを倒すため 本当に、エスティニアンと共に戦う覚悟があるのか? その決意に揺るぎなければ、今一度、私に声をかけよ。」 竜の魔笛:ドラゴン族の眷属を呼び寄せる小さな魔笛 ドラゴン眷属の頭骨:グレイワインを討ち取った証